本物と偽物を見分けるには2(年代)
クロムハーツのウォレットチェーンやブレスレット、ネックレスなどの場合、本物と偽物を見分けるのに役立つのは、複数の商品で使用されている共通パーツの特徴を覚えることです。
複数の商品で使用されている共通パーツとは、ウォレットチェーンであればクリップなどの部分であったり、ブレスレットやネックレスであれば留め金などの部分のことです。この共通のパーツを実際に正規店で見たり、信頼のおけるネットショップの画像などを見て特徴を覚えると、ウォレットチェーンやブレスレット、ネックレスに関しては、ある程度偽物をつかむ確率を下げることができると思います。
しかし、クロムハーツの厄介なところは、その商品が製造された時期によって弱冠パーツの型が異なることです。(3トリンケッツは製造された時期でプレートの並び順が異なります)細かい違いを見ていけば、もしかしたら同一商品の偽物の種類よりも、本物の同一商品の型の違いの方がレパートリーがあるのかもしれません。
なぜ型が変わるのかというと、クロムハーツは手作りと言われていても、それは最終工程で人の手によって研磨などの加工をしているという意味であって、実際には型にシルバーを流して作っているからです。
そのため何度も型にシルバーを流し込んで製造していると型が摩耗し、型を交換しなければならないために、製造された時期によって型が異なるのです。そのため、クロムハーツの商品の中でも大量に製造されている商品は、より多く型を変えているものと考えられます。
私はクロムハーツの型を大きく分けると、初期、中期、後期に大体分けられると思っています。
初期は89年から93までの物で、この頃はまだ大量生産される前であり、日本での入手経路もごく限られていた時期なので、この時期の物が出回る確率は低いと思います。
そして中期が、一時期アジアに工場を作って大量生産を始めた94年から99年までの物で、後期が2000年以降の物です。
2000年以降から全体的に商品の型が厚みを持って、ボリューム感が出た感じがします。この中期と後期の共通パーツの特徴を掴むことで、ある程度は本物と偽物の判別、または偽物をつかむ確率を下げることができると思います。
また、ウォレットチェーンやブレスレット、ネックレスなどの複数のパーツが組み合ってできている物は偽物を作るとしても、リングやペンダント等の一体成形の物を製造するよりも手間が掛かることは明らかです。本物の商品のパーツをばらして、一つ一つそこから型を取って組み上げた偽物も存在するのかもしれませんが、一体成形の物と比べれば非常に手間が掛かり、パーツを繋げる最終工程などでも製造にコストが掛かることから、一体成形の物と比べれば極端に出回っている偽物の数は少ないであろうと考えられます。